結論
省エネ・非化石転換補助金の3次公募は2026年9月28日(月)17時必着で締め切られます。SIIは4次公募を10月上旬より実施する予定と案内しています。空調・冷凍冷蔵・コンプレッサなどを更新するなら、設備単位型で4次公募に向けて準備を始めるのが現実的です。
「3次公募の締切に間に合わなかった」「見積がまだそろっていない」。そんな会社にとって、次の公募回が近いことは追い風です。ただし、公募が始まってから動くと、見積や設備の確認で時間を取られます。
この記事では、工場全体ではなく設備を1台ずつ更新する場合に使う「設備単位型」を中心に、4次公募までに何をそろえておけばよいかを整理します。
3次公募と4次公募は、いつなのか
2026年9月時点で、SIIの特設サイトと設備単位型のページでは、次のスケジュールが案内されています。4次公募の締切や詳細は、まだ公表されていません。
| 公募回 | SIIの案内 |
|---|---|
| 3次公募 | 2026年8月20日(木)〜9月28日(月)17時必着 |
| 3次公募の申請方法 | 郵送のみ(配送状況が確認できる手段で。持参は不可) |
| 3次公募の交付決定 | 11月下旬を予定 |
| 4次公募 | 10月上旬より実施予定。詳細は決まり次第SIIが公表 |
3次公募は郵送で「必着」です。今から書類を整えて間に合わせるのは、かなり厳しい日程です。無理に出して不備を残すより、4次公募で確実に出すほうが結果的に早い場合があります。
設備単位型とは、どんな区分か
省エネ・非化石転換補助金には4つの事業区分があります。工場・事業場全体の省エネ率で申請する「工場・事業場型」に対し、設備単位型はSIIに登録された設備への更新を対象にした区分です。設備単位型の中に「従来枠」と「GX設備単位型(トップ性能枠)」があります。
| 項目 | 設備単位型(従来枠) | GX設備単位型(トップ性能枠) |
|---|---|---|
| 補助率 | 1/3以内 | 1/2以内 |
| 補助上限額 | 1億円/事業全体 | 3億円/事業全体 |
| 補助対象経費 | 設備費 | 設備費 |
| 主な要件 | 省エネ率10%以上、省エネ量1kl以上、経費当たり省エネ量1kl/千万円以上のいずれか | 特に省エネ性能が優れた設備へ更新する事業 |
注意したいのは、補助対象経費が「設備費」だけという点です。工場・事業場型では設計費・設備費・工事費が対象と案内されていますが、設備単位型では工事費は対象になりません。据付や配管の費用が大きい投資では、手元に残る負担を見込んでおく必要があります。
従来枠の対象設備には、高効率空調、産業ヒートポンプ、業務用給湯器、高性能ボイラ、冷凍冷蔵設備、変圧器、産業用モータ、LED照明、工作機械、プレス機械などが挙げられています。SIIに登録された「指定設備」であることが前提です。
4次公募で何が変わるのか
SIIは、4次公募からGX設備単位型(トップ性能枠)の対象設備を広げると案内しています。追加されるのは、産業ヒートポンプの種別と、高効率コージェネレーションです。
トップ性能枠は、従来枠より補助率が高い区分です。3次公募までは従来枠でしか出せなかった設備が、4次公募ではトップ性能枠の候補に入る可能性があります。ただし、どの型番が対象になるかは、SIIの設備一覧で確認するまで分かりません。
- 食品工場やセントラルキッチンで、加熱・洗浄に使う熱源をヒートポンプへ切り替えたい
- 電気と熱を同時に使う工場で、コージェネレーションの導入を検討している
- 従来枠で見積を取っていたが、補助率の高い枠で出せないか確かめたい
こうした会社は、4次公募の要領と設備一覧が出た時点で、枠を選び直す余地があります。工場全体の刷新を考えている場合は、工場・事業場型も比べて検討します。
公募開始までに、何をそろえておけばよいか
4次公募の要領が出る前でも、準備できることは多くあります。次の順で進めると、公募開始後に慌てずに済みます。
- 更新する設備を決める:いま使っている設備の型番・導入年・台数を一覧にする
- 指定設備か確かめる:更新先の設備が、SIIの補助対象設備一覧に載っているかをメーカー・販売店に確認する
- 見積を取る:設備費と工事費を分けて出してもらう(設備単位型の対象は設備費のみ)
- エネルギーの実績を集める:電気・ガス・重油などの使用量を、請求書や検針票でそろえる
- 発注の時期を決める:交付決定の前に発注・契約しない前提で、納期と工事日程を組む
とくに大切なのが最後の点です。補助金は、交付決定を受けてから発注するのが原則です。3次公募の交付決定は11月下旬の予定と案内されており、4次公募はそれより後になると考えるのが自然です。冬の繁忙期や決算期と工事が重ならないかも、あわせて確認しておきます。
当事務所では、更新したい設備と見積をお見せいただければ、従来枠・トップ性能枠・工場・事業場型のどれが合いそうかを整理し、申請から交付決定後の実績報告まで伴走します。費用はご相談時にお伝えします。
関連ページ:省エネ補助金(省エネ・非化石転換補助金)/セントラルキッチンのある飲食店/採択はゴールではない
出典
制度の内容・金額・締切は変更されることがあります。申請前に必ず最新の公募要領をご確認ください。