結論
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の第2回公募が、2026年11月2日に始まりました。締切は12月25日(金)15:00で、電子申請の受付は11月30日からです。年末の繁忙期と重なるため、11月中に計画と数字を固め、12月は入力と確認にあてる段取りをおすすめします。
制度の全体像は統合で何が変わったか、外部手続きの準備は第1回の記事で整理しました。今回は、第2回の公募要領(1.0版・11月2日発行)をもとに、日程と賃上げまわりの判断に絞ります。
第2回の日程
| 項目 | 日程(第2回公募要領1.0版) |
|---|---|
| 公募開始 | 2026年11月2日(月)16:00 |
| 申請受付 | 2026年11月30日(月)15:00 |
| 申請締切 | 2026年12月25日(金)15:00(厳守) |
| 採択発表 | 2027年3月頃(予定) |
| 交付申請 | 原則として採択発表日から2か月以内 |
第1回の締切は18:00でしたが、第2回は15:00です。電子申請の入力には数時間程度かかり、締切間際は申請が集中すると案内されています。仕事納めの直前に入力する前提で予定を組むのは避けてください。
事業計画テンプレートや応募申請ガイドは「後日公開予定」とされています。公開を待つ間に、数字と見積の準備は先に進められます。
3つの枠と補助上限額
括弧内は、賃上げ特例を使った場合の上限額です。補助率の括弧内は、後で触れる地域別最低賃金引上げ特例を使った場合です。
| 枠 | 補助上限額 | 補助率 |
|---|---|---|
| 革新的新製品・サービス枠 | 750万円〜2,500万円(850万円〜3,500万円) | 中小企業者1/2(2/3)、小規模事業者等2/3 |
| 新事業進出枠 | 2,500万円〜7,000万円(3,000万円〜9,000万円) | 1/2(2/3) |
| グローバル枠 | 2,500万円〜7,000万円(3,000万円〜9,000万円) | 2/3 |
上限額は従業員数で変わります。新事業進出枠の補助下限額は750万円、革新的新製品・サービス枠は100万円です。
賃上げ特例は、返還の条件とセットで考える
上限額を引き上げる賃上げ特例は、基本要件に上乗せする形です。1人当たり給与支給総額の年平均成長率を合計+6.0%以上、事業場内最低賃金を地域別最低賃金より+50円以上にする計画が求められます。
- どちらか一方でも未達なら、引上げ分の補助金は全額返還
- 給与の目標が未達なら、基本要件分も未達成率に応じて返還を求められる
- 申請額が枠の補助上限額に届かない場合は使えない
上限が増えるぶん、5年先までの人件費の約束も重くなります。設備の金額から逆算するのではなく、昇給の見通しを先に顧問税理士と確認してから使うかどうかを決めるのが安全です。
最低賃金に近い従業員が多い会社の特例と加点
2024年10月から2025年9月の間に、「その時点の地域別最低賃金以上、2025年度改定後の地域別最低賃金未満」で雇っている従業員が全体の30%以上の月が3か月以上ある会社は、補助率が1/2から2/3に上がる特例の対象になりえます。菓子製造やセントラルキッチンなど、パート比率が高い会社は確認する価値があります。
| 確認に使う資料 | 指定様式と賃金台帳(応募申請時に提出) |
|---|---|
| 特例を使った場合 | 基本要件のうち事業場内最賃水準要件が外れる |
| 使えない場合 | グローバル枠、革新的新製品・サービス枠の小規模事業者等・再生事業者(もともと2/3のため) |
このほか、2025年7月と申請直近月の事業場内最低賃金を比べて、全国目安で示された額(63円以上)を引き上げた会社は加点の対象です。どちらも賃金台帳の月次データが要るため、早めに総務へ依頼しておくと手戻りが減ります。
第1回に申請した会社は、結果の時期に注意
申請締切日から遡って16か月以内に、ものづくり補助金・新事業進出補助金・本補助金などで採択された会社は、補助対象外です。一方で、複数の補助金に同時期に申請すること自体は可能で、複数採択された場合は1つを選んで交付申請すると書かれています。
第1回の採択発表は、第2回の締切と近い時期に予定されています。第1回の結果が出る前後で扱いがどうなるかは、個別の状況で変わる場合があります。第1回に申請済みで第2回も検討している場合は、事務局に確認したうえで判断してください。
11月中に済ませたいこと
- 枠を決める(新規性・新市場の条件に当てはまるかを先に確かめる)
- 賃金台帳から、最低賃金の特例・加点の対象かを確認する
- 賃上げ特例を使うか、5年分の人件費の見通しで決める
- 設備の見積と納期を取り、事業実施期間に収まるかを見る
- GビズIDプライムと一般事業主行動計画の公表が済んでいるかを確認する
審査があるため、準備を尽くしても採択されるとは限りません。それでも、早く申請を終えれば口頭審査の日時を選びやすくなるなど、早さが効く場面はあります。第2回に出すか、次の公募回に回すかの判断からお手伝いします。費用はご相談時にお伝えします。
関連ページ:新事業進出・ものづくり商業サービス補助金/賃上げ促進税制と補助金の賃上げ要件
出典
- 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 公募要領(第2回)1.0版(中小企業基盤整備機構)
- 公募スケジュール(新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 公式サイト)
- 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 公式サイト(中小企業基盤整備機構)
制度の内容・金額・締切は変更されることがあります。申請前に必ず最新の公募要領をご確認ください。